【イベントレポート】県外ボランティアは悪か?~コロナ禍での災害ボランティア最前線リポート~

皆さんこんにちは。actcoinでインターンをさせていただいていますはるのんです。

今回のスピーカーは、東日本大震災以降、日本各地の災害被災地、また、ネパールやエチオピアでの被災地支援ボランティアを個人で行っている “ちょんまげ隊長ツン” さん。特に現在の災害ボランティアは、コロナとも共存しなくてはならない前代未聞の状況です。そんな中、コロナ禍でも被災地に足を運んできたツンさんに、コロナ禍での災害ボランティアの最前線をレポートしていただきました。

 行動で信頼を得る

 今年の7月、 熊本を襲った豪雨。ツンさんは 被害に遭った地域に出向き、家屋の土砂を取り除き、地域を復興するボランティアをされていました。 県をまたいだ移動による新型コロナウイルスの感染が懸念されていたこともあり、全ての住民から歓迎されたわけではありません。また、ツンさんは名の知れた組織に属しているわけでもありません。

 そんな中受け入れてもらうために、被害に遭ったお宅に伺い、土砂を運び、 清掃し、住民の方に満足してもらえるくらい”綺麗に”する。そうした実際的な”行動”によって、ツンさんは住民の、そして地域の、信頼を得てきました。

コロナ前から歓迎されない県外ボランティア?

 しかし、県外ボランティアが歓迎されない場合があるのは、新型コロナウイルスの流行がきっかけではありません。人手を必要としているはずなのに、どうしてなのでしょうか。

 ツンさんによると、それはボランティアを受け入れる自治体の体制が十分でないからだと言います。地域で災害が発生し、ボランティアを必要とした際、その活動を管轄するのは地域の社会福祉協議会だそうです。しかし社会福祉協議会は本来ボランティアに関する業務は門戸外であり、1日数十~数百人、週末には数千人のボランティアの業務をコーディネートするのは職員の負担が大きすぎるようです。

 また、想定外のことも起こり得る災害ボランティア。移動のバスが1時間以上遅れたり、「今日は危険だから活動はなし」となったり。そのような不測の事態には、遠方から来たボランティアの方々は対応しにくいだろうということで、県外からボランティアを受け入れない自治体も多いようです。ボランティアに行く際には、そのような様々な事態に柔軟に対応できる精神で参加するべきなのかもしれませんね。

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コロナ禍でのボランティア活動

 コロナ禍であっても必要な被災地に出向きボランティアで人々を助けてきたツンさん。しかし、もちろん感染症対策を怠ることはしていません。

県外ボランティア全体を背負って、絶対に感染を発生させてはならない。

 そうおっしゃるツンさんは、ボランティアに出向く1週間前から会食は禁止し、毎日体温を記録しています。また、接触確認アプリを活用し、徹底的に感染症対策を行っています。「今後ボランティアに参加される方々も、感染対策はしっかり行って欲しい」と話しておられました。逆風も多い今だからこそ、一人一人が責任を持つことが求められていますね。

おわりに

 10年間、個人的にボランティア活動を行ってきたツンさん。はじめに紹介した「行動で信頼を得る」ことで、災害ボランティアの幅を超えた多くのことを地域から求められ、今では地域全体の復興に貢献しています。個人的に行っている小さい活動だからこそ、『小さな寄付や、地域応援グッズの購入などによって応援してくれることが本当に嬉しい』と語るツンさん。actcoinのプラットフォームを活用し、ツンさんのように、小さいながらも本当に必要とされている活動をされている方を応援する輪が拡がればいいなと感じます。

  • 今回のゲスト ちょんまげ隊長ツン さんのTwitterアカウントはこちら
  • 今回のイベントのホストは、「フェアーでよりよい社会を志向する活動、人、組織を応援し、フェアーでよりよい社会づくりに資する」というミッションに合う人を招きその話をエピソードとしてポッドキャスト等で発信するFairly.fmさんです。
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