公式イベントパートナー紹介#1「WELgee」

こんにちは、actcoinインターン生のまっすーです!

今回は、新企画「公式イベントパートナー紹介」の第1弾です!

このシリーズでは、actcoinの公式イベントパートナーさんにインタビューし、それを元に団体紹介の記事を連載していきます!この記事をきっかけに皆さんに社会課題と向き合い活動する団体を知り、社会課題への興味や関心をより広く深く持っていただき、みなさんの日々のアクションをより豊かなものにしていただければ、と思っております。

さて、今回はNPO法人WELgeeの渡辺早希さんにインタビューさせていただきました。

渡辺さんについて

元々、難民問題に関心を持ち、学生時代に韓国済州島のイエメン人難民のもとを度々訪れて難民と関わる経験をしました。そこで見た、地元コミュニティの変化とともに難民として済州に来た彼らの可能性が発揮されていく様子を見て、日本でもこんな機会を作りたいと思い、WELgeeに参画したとのこと。

また、渡辺さんはソーシャルセクターの働く環境の不安定さを目の当たりにしたことをきっかけに、ソーシャルセクターの働く基盤の形成、強化にも取り組んでいます。

WELgeeとは

WELgeeは、日本に逃れて来た難民の若者たちとともに、誰もが活躍できる未来を築くために活動している団体です。団体名のWELgeeは「WELCOME+refugee」から来ています。

代表の渡部さんが2016年に日本で出会った難民の仲間達と一緒に立ち上げました。

渡部さんは、様々な背景を持つ子どもたちが出入りするNPOの実家で育ちました。大学時代はバングラデシュの紛争地にてNGO駐在員、国連開発計画インターンとして平和構築プロジェクトに携わり、帰国後、初めて日本にも難民が来ていることを知りました。それ以降、東京を中心に様々な難民の方に出会います。そんな中、ただ難民認定を待ち続ける日々を過ごす中で、疲弊していく難民たちの姿を目の当たりにします。彼らが語ってくれた情熱や夢、もともと祖国で培ってきた経験が日本社会で活かされるような他の選択肢や可能性がないかと模索し始めました。

WELgeeでは、このように、難民との対話を通じ、一方的な支援をするのではなく一緒に作る未来を目指しています。

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WELgeeの取り組み

主な取り組みのひとつであるJobCopass。これは、難民の方を対象に、キャリアコーディネーターが、難民の人材と企業の担当者を繋ぎ「育成・採用・定着」の3つの一貫した伴走を実施して、難民の就労をサポートするとともに、企業のダイバーシティ、グローバル化の推進へと貢献する人材紹介サービスです。

日本の難民認定率はG7+韓国の8カ国の中でも最低水準の0.4%です。

難民申請の結果が出るまでには平均2年7か月かかるとも言われており、中には、難民認定を取得するまでに10年以上掛かったり、認定取得に向けた審査面談に3年半もの間呼ばれていない方もいます。その背景には難民条約が時代に即していないことや、日本政府の難民条約の解釈が厳格である事、さらには、個人が迫害されているという事実を客観的に立証する事の難しさ等の現状ががあります。

難民申請をすると、結果が出るまでの間、難民申請中の6か月の在留資格を与えられるものの、この在留資格は審査の結果次第でいつ失うかわかりません。その上、その間の最低限の生活を送るための支援が十分に行き届いているとは言えない現状があり、その日暮らしのサバイバルジョブをする中で、身も心も疲弊していきます。就職しようにも、突然日本に来た彼らにとっては、日本の就活事情を知った頼れる知り合いもいなければ、来日して日が浅いうちは、日本語もままなりません。

しかし、そんな彼らは、私たちにとって、決してただの「難民」と呼べるような存在ではありません。時に彼らは、日本人である私たちが知らない世界を伝えてくれるメッセンジャーであり、日本社会に新たな価値を生み出す可能性を秘めた貴重な存在です。彼らは、近い将来、世界と日本を繋ぐ架け橋になるかもしれません。実際に、日本企業で働き、企業のアフリカ進出に向けて力を発揮したり、社内のグローバル化推進を後押しするような事例も生まれています。このように、一人ひとりが活躍できる場を共に生み出すことで、ホワイトカラーで働くための安定した在留資格に変更し、思う存分、自己実現を追及できるようになることを目指しています。

ずっと続く問い

「多々ある事業活動の選択肢の中から、就労支援をWELgeeの主な活動に据える選択をしたことが正解かどうかは今でも正直わかりません。必要な活動だし、ワクワクする道だと分かっていても、全ての人を対象にすることはできないからこそ、揺らぎ悩むことがあります。しかしそれは、ずっと続く問いであるし、むしろ、自分たちがやっていることが社会課題の解決にクリティカルにアプローチできているのかを問い続けることをやめてはいけないと思っています。また、同時に、自分たちで選んだからこそ、その選択を正解にしていくために、信じて動き続ける。実績の数字をただ追うだけでは感動はないが、そこに注力することをみんなで話し合って、数字や言葉の背景まで共有したうえで決めたからこそ、そこに感動があり、達成感を感じられるのではないか。」

と話してくださりました。

最後に

私自身、今回のインタビューを通してWELgeeさんの活動にさらに関心が増しました。日本に来た難民の方々をただの「支援対象」として見るのではなく、共に未来を築く「仲間」として捉える。これは、難民問題に限らず、他の社会課題解決の場でも大切にしたい考え方だと思います。さらには、そんな社会課題と向き合うソーシャルセクター達の生活、活動の基盤にも目を向ける、ソーシャルセクターの創出にも取り組んでいる姿は、ソーシャルセクターとして活動することに迷いを抱いている私にとってとても惹かれるものがありました。今後もWELgeeさんのご活躍を楽しみに追っていきたいです。

インタビューを受けてくださった渡辺さんありがとうございました!

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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